誰も住んでいない家なのに、傷みが悪化してしまうのはどのような原因が考えられるのでしょうか。
今回は、家が劣化してしまうわけについて解説していきます。
また、劣化を防ぐための方法や、売却がおすすめされる理由についても触れているので、現在そのままにしている住まいがある方はご参考になさってください。
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住んでいない家の傷みが悪化するわけ
誰も住んでいない家なのに傷みが悪化するのは、どのようなわけがあるのでしょうか。
以下で理由や原因を解説します。
湿気
傷みが悪化するわけとして多い理由の一つが、湿気です。
そもそも、日本は高温多湿な特徴があります。
夏は湿度がとても高くなるため、ジメジメとした不快感に苦しみながら生活する方も少なくないです。
とくに九州地方になると、湿度が全国平均を上回り、住んでいてもカビが発生してしまいます。
ただし、誰かが住んでいると除湿器を使用したり、換気したりなどの対策によって、湿気を多少なりとも抑えられるでしょう。
誰も住んでいない家の場合、こうした対策がされないまま、湿気による影響を受け続けてしまいます。
その結果、カビが隅々まで繁殖し、建物が傷みやすい状態になってしまうのです。
害虫や害獣
害虫や害獣による影響も、誰も住んでいない家の傷みが進行してしまう原因です。
通常は、害虫が侵入するのを排水トラップがガードしています。
排水トラップには水が溜まっており、水道管も曲がった状態に設計されているため、害虫の侵入防止になっているのです。
しかし、誰も住んでいない家は、水道を使用しないまま長期間放置されてしまいます。
そのため、排水トラップ内の水が蒸発して、害虫が排水管をとおって侵入しやすい状態になってしまいます。
害虫が増えると害獣も増えやすくなるため、状況はどんどん悪化してしまうでしょう。
一度害虫や害獣が繁殖してしまうと室内は無法地帯となり、駆除しきれない状態になるケースも少なくないです。
なかには建物劣化により、壁や屋根などから侵入できる状態になってしまい、そこから害虫や害獣がやってくるケースも考えられるでしょう。
掃除や修繕がされていない
誰かが住んでいる家の場合、室内が汚れたままにならないよう掃除します。
また、もし壊れている箇所がある場合は、修繕するのが一般的です。
しかし、誰も住んでいない家は、こうしたメンテナンスが一切おこなわれません。
汚れたり壊れたりしていても、誰も住んでいないため対処はできず、そもそも状況が悪化しているのにも気が付けないのです。
掃除や修繕をせずに長期間そのままになると、その部分にカビが生えて耐久性が下がってしまう恐れがあります。
カビが繁殖すると、その部分の素材は腐食してしまうため、本来であればすぐに対策しなくてはなりません。
また、修繕が必要な状態なのに放置していると、劣化具合がどんどん進行します。
建物の耐久性まで大幅に落ちてしまい、誰も住めなくなる状態になるケースも珍しくありません。
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住んでいない家の傷みの悪化を防ぐ方法
住んでいない家が傷んでしまうのを防ぐ場合、どのような方法があるのでしょうか。
以下で詳しく見てみましょう。
通水する
そもそも、害虫や害獣が侵入しやすい状態になるのは、排水トラップ内の水が蒸発してしまうのが原因です。
そのため、常に水が溜まってある状態をキープできれば、侵入リスクを下げずに済みます。
この場合は、通水をおこなうだけで、蒸発を防げるので試してみてください。
水は決して長時間流しておく必要はなく、ほんの1分程度で問題ありません。
一度水を流すだけで、排水トラップの水が再度溜まった状態になります。
ただし、すでに室内に侵入している害虫や害獣に効果はありません。
これらも対策する場合は、本格的な駆除対策が必要となります。
駆除剤を使用する選択肢もありますが、あまりに状況が悪化している場合は、専門の区業者に依頼するのもおすすめです。
業者の多くは、複数の害虫・害獣の駆除に対応しているので、複数の生き物の駆除を一気に依頼できるかもしれません。
換気
換気は、湿気を防ぐ方法としておすすめです。
空気を入れ替えると新鮮な空気が入るようになり、湿気が気にならなくなります。
ただし、九州地方のようにジメジメした環境の場合、あまり意味をなさないケースもあるでしょう。
もし、外もジメジメしている場合は、室内で扇風機やファンを回すだけでも効果的です。
室内で空気が循環するようになれば、湿度が下がります。
また、自宅にある場合は、除湿器を使用するのもおすすめです。
除湿器があれば、湿度が大幅に下がるため、洗濯物を室内で干しても、すぐに乾く程度にまで対策できます。
ただし、除湿器を使用していると機械に水が溜まるため、水を定期的に捨てなくてはなりません。
家の管理を委託する
これらのメンテナンスを定期的におこないたくても、物理的に難しい方もいます。
そもそも住宅から離れた場所に住んでいる場合は、コンスタントに足を運ぶのが難しいケースもあるでしょう。
そこでおすすめなのが、家の管理を委託する方法です。
他の方に管理を依頼すれば、先述した換気や通水などの対策を代わりにおこなってもらえます。
自分の手で対策できない場合は、他の方に代行してもらうといいでしょう。
ただし、当然ながら、この場合は依頼費用がかかります。
依頼する期間が長いほど費用がかかるため、維持管理のためにコストを捻出できる余裕がないと難しいです。
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住んでいない家を売却すべき理由
一般的に住んでいない家は、早めに売却すべきといわれています。
以下でその理由を見てみましょう。
建物が傷んでしまう以外にもリスクがある
住宅を放置すると、さまざまなリスクがあります。
たとえば、劣化が進行した結果、倒壊してしまう危険性が高くなり、最悪の場合は周辺に住んでいる住民を巻き込んでしまいます。
また、放火や不法投棄などのトラブルが起こりやすくなるリスクも考えられるでしょう。
さらに、放置することでの売却への影響として、家の価値が下がる点が挙げられます。
劣化した住宅は市場価値が低くなり、購入したいと考える方が少なくなります。
劣化すればするほど市場価値が下がってしまうため、一般的に家は早めに売るべきといわれているのです。
古くてボロボロな状態でも現金化は可能なケースがほとんどですが、市場価値が下がると売却価格も低くなります。
思っていたほどの収益を得られず、損をしてしまったように感じる方も少なくないです。
市場価値が下がり切らないうちに、早く家を売るべきと考えられるでしょう。
固定資産税が高くなってしまう
家を放置し続けると、特定空家に指定される場合があります。
この場合は、修繕管理や処分などを行政から指導されてしまい、従わないと強制的に行政が処分して、かかった費用を請求されてしまうのです。
また、行政から指導を受けた方は、これまで受けていた税の特例を利用できなくなります。
その結果、固定資産税が高くなってしまうリスクがあります。
固定資産税は、不動産を所有している方が必ず納税しなくてはならないものです。
ただ所有しているだけで納税義務がある税金なので、住んでいない家がある方にとっては勿体ありません。
このような事態を避けるためにも、早めの売却が推奨されています。
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まとめ
住んでいない家の傷みが悪化する理由は、湿気や害虫などの影響が考えられます。
それは、通水したり、換気したりなどの方法で対策できますが、管理にも限界があるでしょう。
そのため、管理を委託するか、もしくは早めに売却するのがおすすめです。